集客できない企業がやりがちな「マーケティングの落とし穴」ワースト5

いい商品をつくり、発信にも力を入れているのに、なぜか集客ができない。そんな悩みを抱える経営者やフリーランスに向けて、ウェブマーケティングに関する情報の発信を続ける株式会社グロッジの森公平。「専門家を成功に導く専門家」として、年間1000回以上のオンラインスクール講座の企画運営を手がける森が「集客できない企業がやってしまいがちな“マーケティングの落とし穴”ワースト5」を明かす。

マーケティングの落とし穴①<製品開発にばかり力を入れて、宣伝広告に無頓着>

中小企業庁が毎月発表している中小企業の倒産状況を参照すると、倒産理由の約7割を占めるのは「販売不振」です。では、販売不振はなぜ起こるのか。その理由は、マーケティングに力を割かない、すなわち「売る努力」をしないからだと僕は思います。

「うちの商品のよさは、実際に食べてもらえればわかる」

「うちのサービスには、ほかにない独自性があるから使ってくれたらわかる」

そうおっしゃる企業経営者の方は、非常に多いです。もちろんいい商品づくりに力を入れるのは当然のこと。ただ、生き残る企業はいい商品のみならず、販売戦略をきちんと考えて、宣伝広告にも力を入れています。

そんななかで、数多ある「いい商品」の中から選んでもらう努力をしなければ、実際に消費者の手に届くことはありません。商品開発にばかり力を入れ、宣伝広告にはまったく無頓着なのは、まさに自殺行為といえます。

実際、何百万部もの本を売り、年間何百本も講演を行う著名な方でも、販売までの導線がつくれず、マネタイズに苦労されるケースは非常に多いです。

マーケティングの落とし穴②<広告費を「投資」ではなく「経費」だと思っている>

中小企業の経営者の方の多くが、広告宣伝に労力を割かない理由。それは広告宣伝に関する費用を「経費」だと誤解しているケースも珍しくありません。

広告宣伝にお金を費やしても、売上に本当に直結しているのかわからない。だから、いかに「発信が大事だ」と言われても二の足を踏むのだと思います。

しかし、ここでお伝えしたいのが、広告宣伝費は「経費」ではなく、「投資」であるという視点を持つ重要性です。本来、広告宣伝は、売上を拡大するために行うもの。だからこそ、広告を打つ以上は、売上にいかに直結させるかを考えるべきなのです。

大企業のように資金力がある会社ならば、カッコよくて話題性のある広告を作るのもいいですが、資金力がそこまでない中小企業の場合は、1本1本きちんとターゲットを絞り、導線を確保した確実性の高い広告を作る必要があります。

たとえば、僕はマーケティング会社を経営していますが、クライアントさんからは広告費をいただきません。なぜなら、僕ら広告マンは、ファンドマネージャーであって、広告費は投資だと考えているからです。

広告を使ってクライアントにリターンをもたらすことができなければ、リターンはなし。逆にクライアントの会社に利益をもたらせれば、そのリターンの中から報酬をいただきます。

広告費は「投資」だと考え、リターンが取れるマーケティングを考えるか否かで、よりシビアな目線で、広告に取り組めます。

マーケティングの落とし穴③<経営者がマーケティングを社員や外部に丸投げしている>

広告費は「経費」だと考えている経営者の方に多いのが、マーケティングを社員や広告代理店に丸投げしてしまうケース。しかし、マーケティングは、まさに経営と同義です。

そこに会社のトップセールスマンであるはずの社長が関わらないのは、経営を放棄しているようなものだと考えています。

「Ad Agency Lab」の行ったアンケートで、広告代理店に対して企業が感じる最も不満な要素は「中長期のロードマップを敷いてくれない」でした。

このアンケートデータを見たとき、「世の中の多くの企業の方々は、広告代理店に販売戦略まで丸投げしているのか!」と非常に驚きました。

広告代理店の立場になってみれば、年間に何千万円から何十億円の費用をくれる大手企業ではなく、1枠数十万円の中小企業や個人事業主のクライアントに対して、本気で動いてはくれません。

月額100万円以上のクライアントでなければ、採算が合わないので、片手間でやるしかなくなるからです。

また、大前提として、広告代理店の多くは「枠」を売る商売です。彼らの仕事は、枠を売るため、広告を打つことが大前提なので、クライアントとの利害関係は必ずしも一致しません。

だからこそ、マーケティングに力を入れるのであれば、経営者自身が本気になって関わることが大切です。

マーケティングの落とし穴④<いまだに外回り営業が至上だと思っている>

テレワークなどが進み、オンライン営業も増えるなか、いまだに広告宣伝よりも、「外回り営業のほうが大事」と考えている経営者も多いです。

ただ、僕自身、かつては営業マンとして、飛び込み営業からテレアポなど、さまざまな営業を行っていましたが、電話や訪問でひたすら無差別に営業をかけるので、労力もかかり、はっきりいいって効率がよいとはいえません。

たとえば、LP(ランディングページ)を1個作っておけば、24時間365日、文句も言わずに会社の営業マンとして情報を宣伝してくれます。

外回り営業もときには大切かもしれないですが、ぜひ経営者自身が自分の言葉でつくったLPを作成し、24時間365日働いてくれる営業マンを用意してほしいと思います。

マーケティングの落とし穴⑤<ホームページやSNSばかりに力を入れる>

最近、商品を売るための販売戦略のひとつとして、多くの企業が、SNSで企業アカウントを作ったり、ホームページを充実させたりするケースが増えています。「TwitterやInstagramなど、無料で使えるツールなら、宣伝広告はかからない」と思う方も多いようです。

たしかに、SNSで発信力を高め、充実したホームページを作ることは、企業のブランディングにはつながります。

ただ、いかに会社の認知度を上げても、商品が売れるかどうかはまったく別の話です。SNSやホームページはあくまで顧客とのコミュニケーションツールであって、マーケティングツールではないと僕自身は考えます。

また、無料のツールは、当然運営も自分でやらなければなりません。その人件費を考えると、決してラクだとは言えません。無料でコツコツやったのに、思うような結果が出なくて徒労に終わる。そんな本末転倒のケースに陥ってしまうこともあります。

「モノが売れないから、SNSで集客しよう!」と考えるよりは、より商品の販売に直結するLPに人力やコストを割くほうが、商品は確実に売れます。

売れるLPの特徴は、売りたいターゲットと売りたい商品、両者をつなぐ導線がはっきりしていることです。

たとえば、同じ美容品にしても、「子どもの参観日が近いから、ちょっと肌の状態を整えたい」というお母さんと、キャバクラで働いている女性が、導線も違えば、たどり着く商品はまったく違います。

販売する導線をはっきりさせるため、LPは商品ごとに1個ずつ作る方が訴求力は高まります。選択肢があればあるほど、人間は迷いますし、商品ごとに訴求ポイントは違うし、どのキーワードでその商品にたどり着くかも変わります。

SNSで発信力を高め、充実したホームページを作ることは、企業のブランディングにはつながります。ただ、いかに会社の認知度を上げても、商品が売れるかどうかはまったく別の話です。

SNSやホームページはあくまでお客さまとのコミュニケーションツールであって、マーケティングツールではありません。いま、まさに売上を上げる必要性を感じる経営者の方であれば、まずは「売りこむこと」の本質を見失わないでほしいと思います。

【森 公平】

株式会社グロッジ代表取締役。20代で倒産を2回経験したのち、株式会社グロッジを創業。オンラインスクールや講座の企画・運営を行う。無料相談・問い合わせはホームページ(https://grodge.co.jp/contact/)から